「お友達から始めましょう!」
SOUL CATCHER(S) 曲山×金井淵
A5二段組/28P/全年齢小説
原作軸で二人の出会いや関係性をとことん煮詰めた本です。
大会直前~文化祭までの時期にこういう展開があったらな~という短編を5本収録。
【2024/6/30】WEB再録いたしました。当時手に取ってくれた方ありがとうございました。通販は未定です。
掲載小説一覧↓

茜色のショッピングモール
学校から徒歩十分、そこから電車に乗り十五分。そのまま家へ直帰する舞たちと別れ、オレは都市部のショッピングモールへと向かっていた。部活終わりのこの時間は、買い物をする人たちやフードコートでたむろっている人でごった返していた。オレはそれを一瞥し...

二つの光
第五十六回群馬県吹奏楽コンクールは、天籟、竹風、そして鳴苑高校の関東大会代表進出が決定した。下馬評からしたらかなりの大番狂わせだったようだ。 喜ぶ代表生徒、悲しむ生徒、大急ぎで帰りの支度を急かす先生、今更こちらのほうに駆け寄る記者など、さま...

九時三十五分、高崎行き
本当に、悪いことは重なるものだ。 曲山が、インスタグラムかなにかで見たというカフェバーに行きたいと半ば強引に約束を取り付けられたのが数日前。いや、なんでオレなんだよ……という気持ちが先に来たのだが、「これも知り合った縁ですし!」といって憚ら...

それはきっとレアケース
「涼さ、最近他校の人と一緒にいるよね」 穏やかな昼下がりの教室。いつもの面子と昼食を食べていたのだが、目の前にいる星合美子が突然話を切り出したので、オレは思わず緑茶を噎せてしまった。「ど、どこでその情報を……?」「あれ、ホントなんだこれ。ク...

運命の人じゃない
高校最後の文化祭は、存外余韻に浸ってる暇なんてないのだと知った。 三年生はクラスの出し物も無くそこまで関与するものはないのだが、それでも片付けやらなんやらに駆り出されるばかりで、これで部活引退だというのに慌ただしさにすっかり飲まれてしまって...